エンジニアが血の涙を流すライトノベル、なれる!SEの最新作が出ていました。
今回は短篇集ということで、わりとライトかなーと思ったんだけど、まぁエピソード2が短編でありながらシリーズ屈指のヤバいエピソードでした。
一つ目のエピソードはタイトルにもなっている「闘う?社員旅行」。この会社社員旅行とか行けるのかよっていうツッコミはありますが、まぁ、ツッコミ通りの展開というか、地獄ですね。
温泉っていうのもあっていわゆるお色気的なものがあるんだけど、その後の展開がお色気とかどこに行くぐらいの超展開すぎてやばいです。
まぁこういう時にトラブルが起きるのって普通だと思います。経験則から言うとこういう時に「俺しか対処できないトラブルが起きる」確立は非常に上がります。
僕も昔、関西オープンソース+フリーウェア2003*1にもじら組として出展*2しに大阪まで行ったときは、出展中にバイト先*3から電話がかかってきて、緊急のバグ修正を依頼されて、出展してるマシンをひっくり返してコード修正して送るっていうのが一番きつい経験ですね。ちなみに、その模様をともちゃに目撃されてるのが一番アレだった。
まぁ、世の中には結婚式の最中に新郎にアラートが来て緊急対応っていう信じられない実話とかありますからねぇ。コレ聞いた時はまじで狂ってると思った。
というわけであるあるネタなんだけど、それを凝縮するとここまでコニカルになるのかーってゲロ吐きそうになるすばらしいエピソードでした。
二つ目のエピソードは「もう悩まない?システムサイジング」。この手の仕事はあまり経験がないのだけど、やってる事はよくわかります。
でも、このライトノベルはデス具合が半端じゃないです。
クソ忙しい時にどんどん仕事が積み重なるのはよくあるんだけど、それがものすごいことになっています。ってか、こいつらどんだけハイスペックなんだと...!!!
なれるSEにありがちな転機とか発想とかはちゃんとよく出ているし、最後のオチのえげつなさとかもうシリーズ屈指というしか無い、ここまでよくこのライトノベルの魅力を詰め込んだなと思えるエピソードです。
とりあえず社長は殺し...げふんげふん
三つ目のエピソードは「インタビュー・ウィズ・ニューリクルート」。8巻で颯爽と現れて、いろんな意味で地獄を見せた次郎丸縁のエピソードです。
まぁ、ハイスペックというか、ここまで来ると気持ち悪いって思うぐらいの新人っぷりです。
正直このキャラに対する印象だけは本当に最悪なのでこれ以上は何も...まぁ、敵キャラとしては最高ですけど、代わりに吐きそうになる(汗
四つ目のエピソードは「誉=コンティンジェンシー」工兵の妹がスルガシステムに来る話です。
安定としたバカエピソードなんだけど、正直こういう状況よく打破できるなってかありえねーって話です。
珍しくSE感がない話ですが、まぁ状況はあるあるだよなぁ...という...oh...
10巻重ねてきて、安定としたブラック企業感とSEあるあるが堪能できてよかったと思います。
ってか、よくネタ持つなぁ...
- 作者: 夏海公司,Ixy
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2013/08/10
- メディア: 文庫
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