smellman's Broken Diary

クソみたいなもんです

なれる!SE 3 失敗しない?提案活動 読了

エンジニアが血の涙を流すライトノベルなれる!SEの3巻が登場しました。
サブタイトルにあるように、ネットワークネタ、運用ネタに続いて今回は提案ネタとなっております。
提案というと営業というイメージがありますが、まぁ、エンジニアも提案とかに参加するケースっていうのはたまにあります。しかしながら、あくまで参加というだけで技術支援というのがほとんどかと思います。見積もり作るときにサポートとかそういうのね。
ですが、本作ではがっつりエンジニアが提案を出すというお話。しかも新卒が...
それだけ聞くとブラック感たっぷりで、いつもの「なれる!SE」じゃねぇかという感じですが、本作ではちょっとだけ視点が違います。というのも、営業に近い活動の時にあるネタはやはりエンジニアとはレイヤーがちょっと違っていて、むしろ営業さんの方が痛い痛いという感じではないかという流れになっています。ちなみに、僕は営業さんの部署に一人いるエンジニアだったりするので、まぁ、いろいろ...oh...
さてさて、本作ではいろいろ思い出されるシーンがあります。特にやばかったのが、立華たんが大手メーカーの営業にバカにされて恫喝する啖呵を切るシーン。「私の技術を馬鹿にされたくない!」は名台詞だと思いますが、実際にこういう事ってあるんですよね。実体験としては、僕がバイトのころに保守を担当するというのでお客さんのところに打ち合わせに行ったんですが、超大手メーカー系列の会社が◯◯◯ Controller*1という製品を導入していてその営業さんに当時の上司が「この製品のWebサーバはどれを使っているんでしょうか?」と聞いて、営業さんからの回答が「独自サーバです」という回答をして、へーそうなのかーと思いながらその製品を作ってる人にその場でチャットで聞いてみたら*2Apacheだよ」って回答が来て、弱小ベンダーなめられてるなぁっていうのと同時に、お客さんに誤情報流しても訂正しないんだというのにショックを受けたというのがあります。まぁ、最近ではこういうのはないですけど、普通だったらわからない事だったら持ち帰ったりするんですけどね。わからないと言うこと自体が恥なのでしょうかと思うとやはりなめられてるという気持ちが強くなったり。
まぁ、こういう苦い思い出は置いとくとして、最後のねじ伏せ方とかはかなり衝撃的だし、めちゃくちゃ面白かった。立華たんの超絶提案書のくだりとかそうとうバカバカしいし、梢さんの病み具合をいい感じでヒートアップ。カモメさんは相変わらず意味不明というか、京都の花札会社はやばすぎです。立華たんと梢さんの無駄に高度なバトルとか、エンジニアにとっては爆笑するしかないでしょう。というか、俺プログラマなのに出てきたネタほぼわかったんだけど(汗
そんなわけで、単にブラックな話だけではないというのを読者に叩きつけたのが本作です。前作とか見ていて「おい!やめろ!!」とか思ってた人でも、今回のは楽しめるんじゃないかなぁと思います。
あ、でも最後のくだりは人間業超えてるんで無理ですよ?ブラックとかいうレベルじゃないからw

なれる!SE3 失敗しない?提案活動 (電撃文庫)

なれる!SE3 失敗しない?提案活動 (電撃文庫)

*1:伏せてないだろ

*2:ミーティング中に裏でIRCするのも酷い話だけどな