生きてます。
それはおいといて、先日秀和システムの西田さんから献本をいただきました。
この本は元々、僕の著書の担当だった西田さんが秀和システムに転職する際に「ネタをよこせ」と言われて、どうせなら若い人に書いてもらうべきだよねとMIERUNEの某氏と画策して最終的に井口さんに白羽の矢が立ったものとなります。
僕もちゃっかり紹介者として名前が載ってたりします。
まぁ、それはおいといて、とりあえず本を一周読み終わって、全て実装もやってみたので簡単なレビューを。
第一章、第二章は位置情報エンジニアのための基礎を一通りおさらいしています。
ここでのポイントはちょうどいい案配で深みにあまり踏み込まないように書かれている点です。
例えばGeoPackagesなんかは一行だけの説明で終わっていたりと、本の主題の本筋に合わない部分をあえて削ってるのではないかってぐらい踏み込まない感じになっています。
それだけ簡潔に書かれているというのはこの本の特色ではないでしょうか。
第三章ではQGISを使ったデータの扱いについて解説しています。
ここでも必要でない部分はかなり削ってるような印象を受けます。
また、僕のように比較的QGISが苦手な人間でもちゃんと使いこなせるようなわかりやすい解説で、手を動かしながらやっていて迷う所はほぼ無かったです。
第四章になると実際にWeb開発を進めていきます。
第四章のポイントはLeafletとMapLibreでそれぞれ実装して、その違いを明確にすることです。
同じアプリを作るのにも大きな違いがあるこの二つのライブラリをこれまた簡潔に解説していて、それぞれの利点や気をつけたいポイントなどをしっかりと解説してくれています。
第五章では実用的なアプリケーションをMapLibreで開発をしていきます。
防災という観点ではよくハッカソンで見かけるアプリケーションなんですが、MapLibreならではの工夫がしっかりとされていて、実装を実際にやってみることでMapLibreへの理解が深まるように書かれています。
Viteを使っているところもモダンなアプリの作り方としてすごく好感が持てました。
以上が、レビューとなります。
とりあえず位置情報を扱うハッカソンなどに参加する人、MapLibreで実用的なアプリケーションを作ってみたい人、位置情報エンジニアを目指したいと思っている人には特にお勧めです。
位置情報エンジニアだったら後輩とかの教育にも使えるので、是非手に取ってみてください!